月経周期、妊娠・出産によるホルモンバランスの変化①

お役立ち情報

月経周期によるホルモンバランスの変化①

はじめに

 ホルモンは、身体の機能を整える重要な物質です。なかでも、「女性ホルモン」は月経周期やライフステージによる分泌量の変動が大きいため、女性の健康に様々な影響を与えています。生理前のイライラなど実感している方も多いのではないでしょうか? 私たちも女性のお身体をケアする整体サロンとして、お身体の不調と女性ホルモンは切り離せない関わりがあるなと、自分達自身の体調も含めて感じています💡

さらに(>_<)妊娠や出産によってもホルモンバランスは非常に大きく変動します。加えて慣れない育児や睡眠不足、環境の変化もあるため、身体にも心にも様々な問題が生じます。こちらは次回お伝えしていきます☺️

今回は、月経周期や妊娠・出産とホルモンの関わりについて

①月経周期によるホルモンの変化、

②妊娠・出産によるホルモンの変化、

と2回に渡ってお伝えしていきます☺️

耳慣れない言葉も出てきますが、ぜひお読みいただきお身体や心を整える参考にしていただけたら嬉しいです✨

月経周期とホルモン

 女性は1ヶ月を通してホルモンバランスが変動しており、様々な体調の変化がみられますよね。月経(生理)は約28日の間隔で起こり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの出血です。

◯卵胞期(11〜21日間)

 月経1日目から「黄体形成ホルモン」というホルモンが急激に上昇する前までの、卵胞が発達する期間です。

黄体形成ホルモンとは、下垂体から分泌されるホルモンです。卵巣に働きかけて排卵や子宮内膜の成熟、妊娠の維持に関わっています。

 月経が始まる直前は、受精卵の着床に向けて子宮内膜が厚くなっています。受精が起きなかった場合は、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンの一種であるホルモンの濃度が低下します。その結果、子宮内膜が剥がれ落ち、月経による出血が生じるのです。

(エストロゲンの働き)

乳房や生殖器の発達、子宮内膜の増殖、月経、妊娠を促す

丸みを帯びた女性らしい体つきをつくる、肌を美しくする、骨や血管を守る、コラーゲンの生成を促進する

(プロゲステロンの働き)

排卵直後から分泌量が増え、基礎体温を上げ、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させる

乳腺を発達させる、妊娠が成立しなければ、排卵の1週間後くらいからプロゲステロンは減り始める

 この頃から「卵胞刺激ホルモン」というホルモンが少しずつ増加し、卵胞が成長してエストロゲンを分泌させます。卵胞期の後半になると、複数の卵胞のうち1つだけが成長を続け、大量のエストロゲンを分泌するようになります。その結果、ゆっくりと子宮内膜の増殖が始まります。

◯排卵期(2日間)

 黄体形成ホルモンの急激な上昇とともに始まります。これにより、卵胞が破裂して卵子が放出されます。

 排卵された卵子の寿命は24時間といわれており、この間に精子と出会って受精することで妊娠が成立します。精子の寿命は5日間といわれています。妊娠とは本当に奇跡的なタイミングなのだなと感じずにはいられませんよね😊

◯黄体期(14日間)

 排卵後、卵胞はプロゲステロンを分泌します。プロゲステロンは、子宮内膜の厚みを増大させるほか、受精が起きた場合に備えて胎児用の水分と栄養素をため込みます。これが不調の原因となると言われています。

 プロゲステロンは、基礎体温を0.3〜1℃上昇させる作用があります。黄体期を高温期、卵胞期を低温期と呼び、基礎体温を測定することで排卵を推定することができます。基礎体温を図る体温計がありますので、そちらを使うのがおすすめです🌟

 受精が起こらなかった場合、黄体が退化して新たな月経周期が始まります。受精が成立した場合は黄体が維持され、胎児が自らホルモンを分泌できるようになるまで、プロゲステロンの分泌が続きます。

◯月経周期による体調の変化

 月経中は、プロゲステロンの減少によってむくみやイライラは少しずつ改善していきます。しかし、エストロゲンの減少による知覚過敏や子宮内の出血に伴う炎症により、頭痛・腹痛・腰痛・貧血など様々なトラブルが生じます。こうしてみると、毎月症状の強い方はとてもつらいですね💦

軽いストレッチで血液の流れをスムーズにするのは良いですが、無理な運動は控えてくださいね。

月経が終わりに近づくとエストロゲンが増加し始め、出血の量や炎症も落ち着くため、心身ともに症状が軽減していきます。

 月経が終了すると、むくみがなくなる・ダイエットの効果が出やすくなる・自律神経のバランスが良くなる・肌の調子が良くなるなど、身体も心も健やかな状態になります。ようやく気持ちの波も落ち着いてきますよね😊この時期は積極的に身体を動かしてみましょう!

 排卵直前は、身体・心・肌のコンディションが良くなり、女性的な魅力が最大となります。ですが、ホルモンバランスの急激な変化によって精神的に不安定になることもあります。排卵の際は、排卵出血や下腹部痛を生じる場合もあります。

 排卵後は、プロゲステロンによる体温上昇によって倦怠感が生じます。また、肌トラブル・集中力低下・イライラ・腰や下腹部の疼痛・便秘なども起こります。身体を冷やさないように温かくして過ごしてみてください✨️

 月経直前は、微熱感やだるさが進行していきます。イライラして怒りっぽくなることがあるので注意しましょう。さらに、むくみや胸・お腹の張り、食欲増加などの症状も現れます。これらの症状が強く出現して日常生活の質が下がった状態を月経前症候群(PMS)といいます。つらいときは無理せずに病院を受診してくださいね✨️

次回は、「妊娠・出産によるホルモンバランスの変化」についてお伝えしていきます☺️

最後まで読んでくださり、ありがとうございました✨️